今回はプラスチック(合成樹脂)の一種であるベークライトのトイガンについて紹介しておこう、
これは、増田屋の通称「コンドルガン」といわれていたトイガン、昭和34年には発売されているのを確認してい
るので実際にはそれ以前の製品である、僕も小学生の頃に少年雑誌の通信販売の広告に載っていて欲しか
ったトイガンの一つであった、ただお小遣いでは買えなかったので入手することはできなかった、
弾倉に弾丸を装填する、
照準器付きのものもあった、
実は、これはベークライト製で耐熱性がある、試しに熱したハンダコテを強く押し当ててもビクともしない、
そう、溶けない、普通のプラスチックだと当てたとたんに溶けるが、ベークライト製は大丈夫、
マルサンのプラモデルが世に現れる頃までピストル玩具はほとんどがベークライト製であった、
そう、これもマルサン製、なので、マルサンが合成樹脂、つまりプラスチックという素材が当時はまだ未知の世
界だったという証言は嘘、ノーチラス号を発売するずっと以前からベークライト製のものはもちろんのこと、プラ
スチック製の玩具類は製造され発売されていた、そう、戦後すぐにプラスチックなるものは世に現れていたこと
は過去の記事で何度も紹介しているとおりである、
その時代の子供用カメラの「スタートカメラ」もベークライト製である、
ただ、ベークライトは衝撃に弱く脆い、ひび割れしたり欠けたりする、白くシミになったりする、
ただ耐熱性、絶縁性、があるので今でも電気系統などの部品やらにも多く利用されているらしい、
トイガンがベークライト製からプラスチック製になったのは、昭和34年に発売された銀玉鉄砲の元祖である
「マジックコルト」ではないだろうか。