「嘘つき!!!」 と誰かさんはテーブルの上に突き刺した出刃包丁に手を伸ばす、
「まっ、待て!!、落ち着け!!!」
「落ち着いて、俺の話を聞け!!」 「全然身に覚えのない、まったくのデタラメの話だから落ち着け!!」
「その電話は最初に何と言ってかかってきたんだ」
「受話器をとったら、〇〇〇〇さんのお宅ですかと言うので、ハイそうですがと答えたら、実はお宅のご主人の
〇〇さんとはSMクラブで知り合いになってプレイを繰り返すうちにだんだんと好きになって、・ ・ ・ ・ ・
〇〇さんはもう私とは別れたがっているようですが、私はもう絶対に別れたくないのです、と言うのでもう頭に
血が上って途中で切ったわよ!!」 「あの女は一体誰なのよ!!!」
「知らない、知らない!!知るわけないだろ!!」
「ところで、その女は何歳くらいの女だった?」
「20代の若い女だわよ!!」
「どこのSMクラブとか、場所とかは?」
「もう頭に血が上っていたから女が言ったかどうかも全然覚えてないわよ!!」
このあたりで誰かさんは大分落ち着きを取り戻す、
「よ~し、その電話は単なるイタズラなのか、人違いなのか、考えてみよう」
「最初に〇〇〇〇さんのお宅ですか、と確認しているので単なるランダムで相手を選んだイタズラではないだ
ろう、次に人違いか、実は上の階に類似音の他の支店に勤めている行員がいる、たまに郵便ポストに間違え
て入っていることがある、僕は、ゴ〇〇〇〇〇〇、上の階の行員は、コ〇〇〇〇〇〇、そう、カタカナだと間違
えやすい、しかし、字体はまったく違うので人違いの可能性は少ない、」
となると、考えられるのは僕をターゲットにした何かの陰謀か、
では、誰がその陰謀を企んだのか、
あの人しかいない、そう、そのようなことを企む人といえばもうあの人しかいない、
「う~ん、ついに先に仕掛けてきたか」
誰かさんに僕は言った、「よし、事実無根であることを証明しよう」
翌日、僕の逆襲が開始された、 <続く>